
この前「遺留分」って話を聞いたけどさ。
「基礎財産」っていう言葉も出てきて、頭がこんがらがっちゃったよ…。遺留分って、亡くなった人が残した財産から計算するんじゃないの?

遺留分は「相続人に最低限保証される取り分」なんだけど、その計算に使う財産=「基礎財産」にはルールがあるんだ。単純に亡くなった時に残ってた財産だけじゃないんだよ。

えっ、残ってる財産じゃダメなの?

たとえば「生前に贈与した財産」。生きてる間に、特定の人に多めにあげちゃった財産も、計算に含めることがあるんだ。そうじゃないと、相続財産がスカスカになって、他の相続人の遺留分が守れなくなるからね。

なるほど〜。じゃあ、遺留分を計算するときは
「残ってる財産」+「生前贈与」ってこと?

正確には、
- 相続開始時に残っている財産(プラス)
- 相続債務(マイナス)
- 生前贈与した財産を一定のルールで足し戻す
この合計が「基礎財産」になるんだ。

生前贈与って言っても、何十年も前のプレゼントとかも入るの?

いいとこ突くな〜。原則は「相続開始前1年以内の贈与」だよ。ただし、相続人に特別にあげた贈与(特別受益)は、10年前まで含めるよ。
あと、遺留分を侵害することがわかっててあげた贈与は期間に関係なく含めるケースもあるよ。

えー!昔もらった財産まで戻されることもあるんだ…。なんか複雑だね。

そうだね。だから「基礎財産をどう計算するか」で争いになることも多い。相続人それぞれの主張が食い違いやすいポイントだよ。

うぅ〜、やっぱり弁護士に相談しないと自分じゃ整理できなさそう…

うん。ルールを知っておくだけでも安心できるし、トラブルを予防できるからな。基礎財産をどう見るかで、遺留分の額も変わってくるから要注意だよ。
「遺留分算定の基礎財産」も読んでみて!