
ニュースで配偶者居住権って聞いたんだけど、あれって何なの?
亡くなった人の家に、奥さんがそのまま住める制度なんだよね?

そうそう。かんたんに言うと、亡くなった配偶者の家に住み続けられる権利のことだよ。
たとえば、ご主人が亡くなって家が遺産になると、相続人の間で分け方を決めなきゃいけないでしょ?

うんうん。でも、もし子どもたちと分けることになったら、家を売るとか…

まさにそこ!家を遺産分割する時に家を売って代金を分けるケースもあって、
配偶者が住む場所を失うリスクがあったんだよ。
それを防ぐために、2020年に新しくできたのが配偶者居住権って制度なんだ。

へぇ〜新しい制度なんだね!
でも、家をもらうのと何が違うの?

いい質問だね。家をもらう=所有権を相続する、つまり土地も建物も全部その人のものになる。
でも居住権は、住む権利だけをもらうイメージ。
所有者は別の相続人だけど、配偶者は生きてる間ずっとその家に住み続けられるんだ。

なるほど〜。家の価値が高いと、全部もらうのは難しいけど、
住む権利だけなら他の相続人とも調整しやすいってことか!

その通り!配偶者の生活を守りながら、他の相続人にも公平に分けられる。
しかも、居住権の評価額は家を全部もらうより低くなるから、残りの財産を子どもたちと分けやすくなるんだよ。

うーん、でもちょっと気になる。
その居住権って、勝手に発生するの?それとも手続きが必要?

これが大事なポイント!
配偶者居住権は、遺言で贈与するか、遺産分割協議で決める必要があるんだ。
つまり、誰かがちゃんと決めてあげないと発生しないんだよ。
だから、妻がこの家に住み続けられるように、遺言の段階でちゃんと書いておくのが安心なんだ。

そっか〜。配偶者の生活を守りたいなら、
家をどうするかをきちんと決めておくことが大事なんだね。

うん。それに、居住権を登記しておけば、
他の相続人や第三者にこの家は奥さんが住む権利があるって示せる。
トラブル防止にもなるから、登記も忘れずにね!

なるほど…もっと詳しく知りたいときは、どうすればいいの?

もっと詳しく知りたいときは、「配偶者居住権-自体に住み続けたい配偶者を守る新しい相続制度-」を読んでみて。