
お父さんの口座を確認したら、亡くなる前の数か月でどんどん引き出されてたの。
これって…誰かが勝手に使ったんじゃ!?

落ち着いて。確かに「使途不明金」はトラブルの火種だけど、
実はね、いつ引き出されたかで扱いが変わるんだ。

え?そんなの関係あるの? お金が減ってること自体が問題じゃないの?

もし「相続開始前」に引き出されてたなら、
その人がお父さんの代理で正当に使ったのか、それとも勝手に使ったのかを見極める必要があるんだ。
たとえば、介護費用とか入院費用に使ってたなら正当な支出。
でも、説明ができないなら「不当利得」として返還請求の対象になることもある。

なるほど…。じゃあ「相続開始後」だったら?

亡くなった後に誰かが預金を引き出していたら、
相続人全員の共有財産を勝手に処分したことになる。
この場合は、不当利得とか損害賠償の対象になる。
引き出した相続人以外の全員の同意があれば、遺産として扱うこともできるんだ。

うわぁ…どっちにしても揉めそう💦
でも、どうやって証明するの? 銀行の通帳だけじゃ足りないよね?

まずは、預金を引き出したのが特定の相続人なら、
その人に「何に使ったか」を説明してもらう。
使途が不明なままや説明に納得できなかったら、使途不明金の問題になる。

なるほど…つまり「怪しいと思うだけ」じゃダメで、
「説明できないお金がある」って形にしないといけないのね。

感情的には「絶対誰かが抜いた!」と思っても、
証拠と理屈の積み上げが大事なんだ。
だから、通帳・明細・介護記録などを早めにチェックするのがおすすめだよ。

うん…。焦って責める前に、ちゃんと確かめることが大事なんだね。

疑うより確かめる!それが円満相続のコツだよ。
「使途不明金の問題-遺産分割の付随問題-」も読んでみてね。