
お父さんの遺言で実家を相続したんだけど、お兄ちゃんから遺留分を請求されちゃった…
でも、そんな大金、すぐには用意できないよ。

実家のような不動産を相続すると、財産はあっても支払うための現金がないことがあるよね。でも、一括で払えないからって、すぐに家を売らなければならないわけじゃないよ。

そうなの?じゃあ、お金がない場合はどうすればいいの?

まずは請求額が正しいか確認すること。そのうえで、分割払いの交渉や支払期限の猶予など、対応方法を考えていこう。
親の遺言によって自宅や土地を相続したところ、兄弟姉妹から遺留分を請求されることがあります。
しかし、相続財産の大部分が不動産だった場合、遺留分を支払うだけの現金が手元にないことも珍しくありません。
- 遺留分は必ず一括で支払わないといけないの?
- 分割払いにしてもらうことはできないの?
- 実家を売却しなければならないの?
このような不安を抱える方もいるでしょう。
遺留分侵害額請求は、金銭の支払いを求める制度です。しかし、請求された金額が必ずしも正しいとは限らず、支払方法について交渉できる場合もあります。
また、すぐに現金を準備できない場合には、裁判所に支払期限の猶予を求める制度もあります。
この記事では、遺留分を請求されたものの支払うお金がない場合の対処法について、請求額の確認方法、分割払いの交渉、裁判所による期限の許与、不動産の売却や資金計画まで、弁護士・FPの視点から解説します。
- 1. 遺留分を請求されたけどお金がない…支払わないといけない?
- 1.1. 遺留分侵害額請求とは?
- 1.1.1. 遺留分減殺請求
- 1.2. お金がないからといって支払義務がなくなるわけではない
- 1.3. 遺留分を請求されたら、まず何をすればいい?
- 2. 遺留分を請求されたら、まず請求が正しいか確認する
- 2.1. 遺留分を請求できる人か確認する
- 2.2. 自分が遺留分を払わないといけないのかを確認する
- 2.3. 遺留分侵害額請求の時効を確認する
- 2.4. 遺留分侵害額が正しいか確認する
- 2.5. 請求された金額が正しいとは限らない
- 3. 遺留分を一括で払えない場合の5つの対処法
- 3.1. 分割払いを交渉する
- 3.2. 裁判所に支払期限の猶予を求める
- 3.3. 相続した不動産を売却して資金を準備する
- 3.4. 金融機関などから借り入れて支払う
- 3.5. 相手方の合意を得て、不動産などで支払う
- 4. 遺留分を払えない場合に使える「期限の許与」とは?
- 4.1. どのような場合に期限の猶予が認められる?
- 4.2. 期限の許与を求めるには?
- 4.3. 期限の許与は支払義務を免除する制度ではない
- 5. 遺留分800万円を請求されたけど現金が200万円しかない場合
- 5.1. 長男の遺留分侵害額は?
- 5.2. 遺留分を支払うための現金が600万円不足する
- 5.3. 分割払いで対応する場合
- 5.4. 支払計画を立てる
- 6. 遺留分を支払わずに放置するとどうなる?
- 6.1. 遅延損害金が発生する
- 6.2. 調停や訴訟になる可能性がある
- 6.3. 預貯金や不動産を差し押さえられる可能性がある
- 7. 遺留分の支払いと税金の注意点
- 7.1. 遺留分を支払うと相続税はどうなる?
- 7.2. 不動産を売却して支払う場合は譲渡所得税に注意
- 7.3. 不動産で代物弁済する場合も税金に注意
- 8. 遺留分を請求されて困ったら弁護士に相談を
- 9. よくある質問Q&A
- 9.1. 遺留分を請求されたら必ず一括払いする必要がありますか?
- 9.2. 遺留分を請求されたけど、実家を売りたくありません
- 9.3. 遺留分を支払うお金がまったくない場合は、どうなりますか?
- 9.4. 遺留分を支払う代わりに土地を渡すことはできますか?
- 10. 遺留分を請求されたけどお金がない場合は、早めに相談を
遺留分を請求されたけどお金がない…支払わないといけない?
遺留分権利者である相続人から遺留分侵害額請求をされたものの、手元に現金がない場合があります。そのような場合も遺留分を支払う必要はあるのでしょうか?
遺留分侵害額請求とは?
被相続人の財産の内、法律上、その取得が一定の相続人に留保され、被相続人による自由な処分に制限が加えられている持分的利益を遺留分といいます。
遺贈などによって、遺留分を侵害された相続人は、遺留分侵害額請求権の行使によって、遺留分侵害額に相当する金銭を請求することができます。
遺留分減殺請求
2019年6月30日以前に開始した相続については、相続法改正前の遺留分減殺請求権を行使することになります。遺留分侵害額請求と異なり、金銭の請求ではなく、遺贈などの効力を失わせる制度です。
遺留分権利者は、遺留分に相当する持分の返還を請求できます。つまり、不動産だと、受遺者と遺留分権利者の共有になります。

遺留分の概要については、以下の記事参照
お金がないからといって支払義務がなくなるわけではない
遺留分侵害額請求権の行使によって、遺留分侵害額に相当する金銭請求権が発生します。遺留分侵害額請求権は、法律上の権利です。支払うお金がないからといって、支払義務がなくなるわけではありません。
もっとも、手元に現金がない場合に、必ず直ちに不動産を売却しなければならないわけでもありません。分割払いについて相手方と交渉したり、裁判所に支払期限の猶予を求めたりする方法があります。
遺留分を請求されたら、まず何をすればいい?
遺留分侵害額請求を受けた場合、まず、何をすればいいのでしょうか?詳しくは、後述しますが、請求額と支払方法を確認することが重要です。

遺留分を請求されたら、まず請求が正しいか確認する
遺留分侵害額の請求を受けた場合、まず、法律的に請求が正しいか?を確認しましょう。
遺留分を請求できる人か確認する
遺留分侵害額請求権を行使できるのは、兄弟姉妹以外の相続人です。被相続人の兄弟姉妹には遺留分はありません。
相手方が遺留分権利者かどうか?をまず確認しましょう。
自分が遺留分を払わないといけないのかを確認する
遺留分を支払う必要があるのは、遺留分を侵害する遺贈・相続させる旨の遺言・贈与を受けた受遺者・受贈者です。
受遺者又は受贈者が一人の場合は、その人が遺留分を支払う義務を負います。受遺者・受贈者が複数いる場合は、誰が遺留分を支払うのかのルールを民法が規定しています。
たとえば、贈与と遺贈が併存する場合は、先に受遺者が支払うことになっています。受遺者が負担して足りない場合のみ受贈者が支払うことになります。
したがって、自分以外にも受遺者・受贈者がいる場合は、自分が遺留分を支払う必要があるのか?を確認する必要があります。

以下の「遺留分侵害額請求の相手方-誰に請求すればいい?-」も参照
遺留分侵害額請求の時効を確認する
遺留分侵害額請求権は、遺留分権利者が、①相続開始と②遺留分を侵害する贈与・遺贈があったことを知った時から1年で、消滅時効にかかります。
また、相続開始から10年経過した場合、除斥期間となり、遺留分侵害額請求権は消滅します。
遺留分侵害額請求を受けた場合、消滅時効にかかっていないか?除斥期間が経過していないか?を確認しましょう。
なお、遺留分侵害額請求権を行使する意思表示をした後の金銭請求権の消滅時効は、5年なので注意が必要です。

遺留分侵害額請求権の消滅時効については、以下の記事も参照
遺留分侵害額が正しいか確認する
遺留分侵害額は、以下のように計算します。
遺留分権利者の個別的遺留分の額は、以下のように計算します。

詳細は、以下の「遺留分侵害額の計算」を参照
遺留分算定の基礎財産は、被相続人が相続開始時に保有していた財産+贈与財産-相続債務です。不動産など評価に争いがある財産や、基礎財産に組込む贈与の範囲などで、遺留分侵害額が大きく変わってきます。

詳しくは、以下の「遺留分算定の基礎財産」を参照
請求された金額が正しいとは限らない
遺留分侵害額請求を受けた場合、相手方から具体的な請求額が示されていることが多いでしょう。もっとも、その金額が法律上正しいとは限りません。
不動産の評価額、生前贈与の有無、相続債務などによって、実際の遺留分侵害額は変わります。まず、請求額の根拠を確認することが大切です。
遺留分を一括で払えない場合の5つの対処法
遺贈によって取得した財産が、不動産や被相続人が経営していた会社の株式などの場合、手元に現金がなく、遺留分侵害額を支払えないケースがあります。
このような場合、どうすればいいのでしょうか?

分割払いを交渉する
まず、検討したいのは、分割払いです。当事者間で、合意すれば、遺留分侵害額を分割で支払うことができます。
相手方との交渉では、
- 一括払いが難しい理由
- すぐに準備できる金額
- 毎月支払える金額
- 完済までに必要な期間
- 約束どおり支払える根拠
などを伝えることになります。
もっとも、相手方には、分割支払いに応じる義務はありません。長期間の分割支払いは、将来、支払いができなくなるリスクも高まります。
したがって、分割支払いによる相手方のリスクも考慮して、現実的な提案をする必要があります。
相手方と分割支払いで合意できれば、合意書等の書面で以下の事項を明確にしておきましょう。
- 支払総額
- 支払開始日と毎月の支払期日
- 支払方法、振込先口座
- 利息や遅延損害金の取扱い
- 支払いが遅れた場合の取扱い
- 互いに債権債務がないことの確認
裁判所に支払期限の猶予を求める
遺留分侵害額を受けた受遺者・受贈者の請求により、裁判所が金銭債務の一部又は全部の支払いについて相当の期限を許与する制度があります。
この制度は、遺留分侵害額の一部又は全部の支払いを一定期間猶予するものです。猶予期間を過ぎれば、一括で支払うことになります。また、支払期限の猶予が必ず認められるわけではありません。
相続した不動産を売却して資金を準備する
遺贈等で取得した財産の大半が不動産であれば、不動産を売却して遺留分侵害額を支払うことも選択肢です。複数の不動産を取得した場合は、一部の不動産のみを売却することも考えられます。
ただし、不動産の売却代金が全て遺留分侵害額の支払いに充てれるわけではありません。以下のような費用・税金も考慮する必要があります。
- 登記関係費用
- 仲介手数料
- 測量・解体費用など
- 所得税(譲渡所得)・住民税など

以下の「相続した不動産を売ったら税金はいくら?」も参照
相続した不動産を売ったら税金はいくら?計算方法と3,000万円控除を解説
相続した家や土地を売却すると税金はいくらかかる?譲渡所得税の計算方法、親の取得費の引継ぎ、空き家の3,000万円特別控除、相続税の取得費加算の特例を解説。売却後に手元に残るお金を考えるポイントも紹介します。
金融機関などから借り入れて支払う
遺贈等で取得した不動産を担保にして、金融機関から融資を受けて、遺留分侵害額を支払うことも考えられます。もっとも、融資には、審査があるので、必ず受けられるとは限りません。
融資を受けて、遺留分侵害額を支払ったとしても、問題は解決していません。今度は、借入金を返済する必要があります。
たとえば、500万円を借り入れる場合、返済期間5年、年利3%、元利均等返済、毎月払いと仮定すると、毎月の返済額は約9万円になります。
返済額だけでなく、住宅費・教育費・老後資金なども含めて検討する必要があります。また、不動産を担保に融資を受けた場合は、返済できなくなれば、不動産を失うことになります。
相手方の合意を得て、不動産などで支払う
遺留分侵害額請求は、金銭で支払うのが原則です。当事者間で、金銭の支払いに代えて、不動産などの物を渡すという合意をすることは可能です。
相手方の合意が必要で、受遺者・受贈者から一方的に、金銭の支払いに代えて、不動産などの物を渡すことはできません。
この場合、税金に注意が必要です。遺留分侵害額の支払いに代えて資産を移転した場合、原則として、その履行によって消滅した債務額に相当する価額で資産を譲渡したものと扱われます。つまり、不動産などの物を失ったにもかかわらず、譲渡所得税が課税される可能性があります。
遺留分を払えない場合に使える「期限の許与」とは?
遺留分侵害額を受けた受遺者・受贈者は、裁判所に、金銭債務の全部又は一部の支払いについて、相当の期限の猶予を求めることができます。この制度を「裁判所による期限の許与」といいます。
どのような場合に期限の猶予が認められる?
期限の猶予をするかどうか?は、裁判所が個別の事情を考慮して判断します。
- 相続財産の大部分が不動産で、現金が少ない
- 自分自身の預貯金にも余裕がない
- 不動産の売却に時間がかかる
- 金融機関からの融資が難しい
といった事情が想定されます。もっとも、これらの事情があったとしても、必ずしも期限の猶予が認められるとは限りません。
ケース①
父親の自宅を相続した長女が、長男から1,000万円の遺留分侵害額請求を受けた。
長女には支払うだけの現金がない。しかし、相続した土地の一部を売却すれば、1,000万円を準備できる見込みがある。
不動産の売却には、通常、ある程度の時間が必要です。ケース①の場合、長女は、裁判所に不動産を売却して資金を準備するための支払期限の猶予を求めることが考えられます。
期限の許与を求めるには?
当事者間で、合意できない場合は、相当の期限の猶予を求めることになります。
すでに、遺留分権利者が遺留分侵害額請求訴訟を提起している場合は、その訴訟において、相当の期限の猶予を求めることになります。
遺留分侵害額請求訴訟が提起されていない場合は、相当の期限の猶予を求める訴えを提起することになります。
期限の許与は支払義務を免除する制度ではない
裁判所が支払期限を猶予した場合、猶予された金銭債務の一部又は全部の返済期限が変更されます。その期限内であれば、履行遅滞になりません。つまり、遅延損害金は発生しません。
期限の許与は、支払うお金をすぐに準備できない人にとって、重要な制度です。もっとも、支払義務がなくなるわけではありません。猶予された期間中にどのように資金を準備するか、具体的な計画を立てる必要があります。
遺留分800万円を請求されたけど現金が200万円しかない場合
ケース②
父親が亡くなり、相続人は長男と長女の2人。
遺言によって長女が、自宅不動産(3,000万円)と預貯金(200万円)の全財産を取得した。
※生前贈与・相続債務はなく、財産評価に争いはない。
※長女には自分の預貯金等の財産はないものとする。

長男の遺留分侵害額は?
遺留分算定の基礎財産は、不動産と預貯金の3,200万円です。
長男の遺留分侵害額は、3,200万円×2分の1×2分の1=800万円です。
遺留分を支払うための現金が600万円不足する
長女は、自宅不動産と預貯金の合計3,200万円の財産を取得しました。長女が自宅不動産に住み続けたい場合、800万円を現金で用意することは、難しいです。「財産はあるけれど現金がない」という問題になります。
分割払いで対応する場合
長女が長男との間で、預貯金200万円を一括で支払い、残り600万円を分割で支払うと合意をしたとします。
| 支払期間 | 毎月の返済額 |
| 3年 | 16万6,667円 |
| 5年 | 10万円 |
| 7年 | 7万1,429円 |
| 10年 | 5万円 |
当然、返済期間を短くすると毎月の負担は増えます。一方、返済期間を長くすると相手方が、将来、返済できなくなるリスクを負います。
支払計画を立てる
遺留分侵害額の支払いについて、分割返済で合意できたとしても、生活ができなくなるのでは困ります。そこで、現在の家計と将来の支出を確認する必要があります。
| 確認する項目 | 検討事項 |
| 毎月の収入 | 給与、年金など |
| 毎月の支出 | 生活費、住宅費、ローン返済など |
| 生活防衛資金 | 病気・失業などに備える預貯金 |
| 今後の大きな支出 | 教育費、修繕費、医療・介護費など |
| 不動産の維持費 | 固定資産税、修繕費など |
| 相続関連費用 | 相続税、登記費用など |
たとえば、毎月の家計に12万円の余裕があるからといって、その内10万円を遺留分侵害額の支払いに充てると、突発的な支出に対応できない可能性があります。
遺留分侵害額の支払いについて考える際は、法律上いくら支払う必要があるのかだけでなく、家計から毎月いくら支払えるのか?を確認することも大切です。
分割払いで合意できても、生活費や教育費を圧迫して支払いが続かなくなれば、再びトラブルになる可能性があります。
支払計画を立てる際には、現在の収支だけでなく、将来の支出も見据える必要があります。
遺留分を支払わずに放置するとどうなる?
遺留分侵害額を払えないからといって、放置するとどうなるのでしょうか?
遅延損害金が発生する
遺留分侵害額請求権の行使によって金銭債権が発生します。具体的な金額を示して支払いを求められるなど、履行遅滞となる要件を満たすと、遅延損害金が発生し得ます。
調停や訴訟になる可能性がある
遺留分侵害額の支払いについて、当事者間で合意できない場合は、訴訟によって解決することになります。
遺留分に関する紛争は、まず、家庭裁判所の遺留分侵害額請求調停を経ることになっています。調停で解決できない場合は、地方裁判所又は簡易裁判所での民事訴訟になります。
預貯金や不動産を差し押さえられる可能性がある
訴訟で遺留分侵害額の支払いを命じる判決が確定するなどして債務名義が得られた場合、債権者は強制執行が可能になります。
遺贈等によって取得した不動産などの財産が差押えられる可能性があります。また、受遺者・受贈者自身の給与が差押えられる可能性もあります。
支払うお金がないからといって、相手方からの請求を放置するのは適切ではありません。請求額を確認し、支払いが難しい事情を説明したうえで、できるだけ早い段階から解決方法を検討することが大切です。
遺留分の支払いと税金の注意点
遺留分侵害額の支払いに当たっては、税金にも注意が必要です。
遺留分を支払うと相続税はどうなる?
遺留分侵害額の支払義務が確定した場合、相続税の課税価格や税額に影響することがあります。
すでに、相続税を申告している場合、遺留分の支払額が確定したことで、税額が過大になる場合があります。その場合は、相続税法32条に基づく更正の請求が問題になります。
なお、遺留分侵害額の確定に基づく特例の更正の請求については、その事由が生じたことを知った日の翌日から4か月以内という期限があります。
もっとも、遺留分侵害額を支払えば必ず相続税が還付されるわけではありません。
不動産を売却して支払う場合は譲渡所得税に注意
遺留分侵害額を支払うために、不動産を売却する場合は、譲渡所得税を支払わなければならない場合があります。

以下の「相続した不動産を売ったら税金はいくら?」も参照
相続した不動産を売ったら税金はいくら?計算方法と3,000万円控除を解説
相続した家や土地を売却すると税金はいくらかかる?譲渡所得税の計算方法、親の取得費の引継ぎ、空き家の3,000万円特別控除、相続税の取得費加算の特例を解説。売却後に手元に残るお金を考えるポイントも紹介します。
不動産で代物弁済する場合も税金に注意
前述のとおり、金銭を受け取らずに財産を移転しても、税務上は資産を譲渡したものとして扱われる場合があります。
遺留分侵害額の支払いを不動産などで代物弁済する場合は、税理士や税務署に相談するのをお勧めします。
遺留分を請求されて困ったら弁護士に相談を
以下のような場合、弁護士に相談するのがお勧めです。
- 請求額が正しいか判断できない場合
- 相手方と分割払いの交渉ができない場合
- 支払方法や資金計画に不安がある場合
よくある質問Q&A
-
遺留分を請求されたら必ず一括払いする必要がありますか?

ウサラ 遺留分を請求されたら必ず一括払いしないといけない?
-

にゃソラ 相手方との交渉によっては、分割支払いで合意できる場合があるよ。
相手方との交渉によっては、分割支払いで合意できる場合があります。
分割返済ではありませんが、裁判所に期限の猶予を求めることができる場合があります。
-
遺留分を請求されたけど、実家を売りたくありません

ウサラ 遺留分を請求されたけど、実家を売りたくない場合、どうすればいい?
-

にゃソラ 分割払い、借入れ、期限の許与などの方法を検討してみよう。
必ずしも、実家を売却しないといけないわけではありません。分割支払いで合意できるか?借入れで資金を賄えるか?裁判所に期限の猶予を求めれるか?など検討してみましょう。
-
遺留分を支払うお金がまったくない場合は、どうなりますか?

ウサラ 遺留分を支払うお金がまったくない場合は?
-

にゃソラ まずは、まず請求額と支払能力を確認しよう。
遺留分侵害額と支払能力を確認しましょう。ただし、遺贈等で取得した財産があるので、支払不能となるケースは少ないと考えられます。
強制執行等のリスクも踏まえ、個別に対応を検討することになります。
-
遺留分を支払う代わりに土地を渡すことはできますか?

ウサラ 遺留分を支払う代わりに土地を渡してもいい?
-

にゃソラ 当事者間で合意すれば、土地を渡すこともできるよ。
相手方が承諾すれば、代物弁済として土地などを移転する合意はできます。ただし、所得税等の税金の支払いが必要になる場合があるので、事前に確認するのが重要です。

遺留分を請求されたら、すぐに実家を売らなきゃいけないと思ってた。でも、ほかにも方法があるんだね。

そうだよ。まず請求額を確認して、そのうえで分割払いの交渉や資金の準備を考えることが大切なんだ。

でも、お兄ちゃんとお金の話をするのって、ちょっと気が重いな…

相続では、家族だからこそ話しにくいこともあるよね。そんなときは、一人で抱え込まずに弁護士に相談してみてね。

うん。まずは、いくら払う必要があるのか、どうやって払えるのかを整理してみるよ。
遺留分を請求されたけどお金がない場合は、早めに相談を
遺留分を請求された場合、支払うための現金がないからといって、当然に支払義務がなくなるわけではありません。
ただし、請求された金額が正しいとは限らず、分割払いの交渉や裁判所による期限の許与など、状況によっては対応方法があります。
特に、相続財産の大部分が不動産の場合、遺留分の支払方法によっては、その後の生活に大きな影響が生じることがあります。
大切なのは、請求された金額をそのまま受け入れることでも、支払えないからと放置することでもありません。まず法律上の支払義務を確認し、今後の生活も踏まえて、現実的な解決方法を考えることです。
法律事務所エソラでは、遺留分侵害額請求への対応について、弁護士として法律上の問題を整理するとともに、FPの知識も活かしながら、支払後の生活や資金計画についても考えます。
遺留分を請求されたものの、支払うお金がなくてお困りの方は、お気軽にご相談ください。
事前予約で夜間・土日祝日の相談も可能です06-6195-6503受付時間 9:00-18:00 [ 土・日・祝日除く ]
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